副作用が出たら

副作用に気を付けよう

hukuお薬を飲んでいて、「あれっ?これはもしや副作用?」というような経験はありませんか?

一般には副作用=害のある作用と捉えられていますが、厳密に言えばこれは誤りです。お薬は1つの病気・体の場所に効くものでは無く、また1つの働きをするものでもありません。例えば咳止めとしてよく使われるあるお薬は、副作用として便秘があります。これは健康な人にとっては副作用ですが、あえてこの薬を下痢の方へ用い、下痢止めとして役立てることもあります。

このように副作用の無い薬というのは存在しませんが、健康に影響を及ぼさないよう、期待していない副作用を最小限に抑えることが重要となります。

もしあなたが副作用を経験することがあれば、医薬品副作用被害救済制度というものがあるので、医師・薬剤師にご相談下さい。(※個人輸入された薬品は対象外になりますのでご注意下さい)

副作用-こういう人は気をつけよう

肝・腎機能が悪い方

ほとんどのお薬は肝臓や腎臓の働きにより体の外へ出て行くことになります。そのため、肝臓や腎臓が悪いと薬が体の中に必要以上に溜まり、害を及ぼす場合があります。

アレルギーがある方

体質に合わず、アレルギー反応として発疹などが出る場合がありますのでご注意下さい。

過去に大きな病気をしたことがある方

お薬の種類によっては、病状が悪化する場合があるので、今までの病歴を伝えましょう。

他に薬をお使いの方

飲みあわせによっては、思わぬ副作用が出てしまう場合もあります。また、点眼薬を眼に差すだけだから…とお考えの方は要注意です。目薬も種類によっては全身へ影響を与える可能性があるのでご注意下さい。

高齢者の副作用

お薬は主に肝・腎機能が正常な成人の方を対象に作られています。では、お年を召された高齢者の方へも同じ効果が出るのでしょうか?

答えはNOです。高齢者の方は若い方に比べて肝機能や腎機能が落ちていることが多く、薬を身体の外へ出す力が弱まっています。また、身体の水分量が減って、脂肪分の割合が高くなるため、脂肪に溶けるお薬が身体に溜まりやすくなり、お薬が強く効き過ぎてしまうことがあります。

もしお使いのお薬の効果が強すぎるかな?と感じたときは、ぜひ医師や薬剤師へご相談下さい。

藤波 宏忠(イースト薬局)